風景に書き込まれた歴史を読み解く

The Story Behind the Scenery

釜山と鬼押出し溶岩の地図表現変遷

 
2007年。釜山の北火口縁から鬼押出し溶岩が溢流したように表現した。

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2010年。北火口縁からの溢流表現は変わらないが、古い溶岩キプカを三つ新設。上部の鬼押出し溶岩が薄いことを表現した。

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2018年(7月刊行予定)。釜山の火口縁からではなく北側裾野から鬼押出し溶岩が漏れ出したように表現変更した。鬼押出し溶岩の上を覆う吾妻火砕流の面積を大幅に増やした。

ドローンで見た浅間火口内壁


天明三年黒岩のグーグルマップ


1783年8月2日頃から、高いプリニー式噴煙柱が山頂火口の上に維持された。そこからA軽石が南東に降った(地図中の楕円は厚さ50センチ)。同時に鬼押出し溶岩が北側に流れ下った。4日午後、吾妻火砕流が発生した。5日10時、鬼押出し溶岩の先端で爆発が起こって鎌原熱雲と土石なだれが発生した。土石なだれは吾妻川を下る過程で熱泥流に転化して、利根川に入り、江戸と銚子に達した。土石なだれと熱泥流が運んだ鬼押出し溶岩の大きな破片を黒岩と呼ぶ。赤丸で示した。南麓の沓掛泥流は8月4日に流れた。

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村ごとの死者数。大笹村名主だった黒岩長左衛門の『浅間山焼荒一件』によると、翌天明四年七月、善光寺から受け取った経木を吾妻川の各村に死者の数ずつ配ったという。それを集計すると、1490人になる(萩原2.99-105)。これに軽井沢宿の死者2人を足して、合計1492人が天明三年噴火の死者数である。

赤 100- 
橙 30-99 
黄 10-29 
緑 1-9 
白 0 

原町と中ノ条町での死者はいない。利根川に合流する手前で死者が増える。川島村で123人、北牧村で53人。坂東橋より下流で死者はいない。
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塚原土石なだれのグーグルマップ

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浅間山が2万4300年前に崩壊して発生した塚原土石なだれの分布。浅間山から東に伸びる楕円は崩壊直後のBP2軽石(50cm)
赤岩
流れ山
堆積物断面
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浅間山のテフラマップ


・赤は50センチ
・橙は1メートル

浅間山クリアファイル

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A4クリアファイル2種、2014年8月1日発売。

▼ネット販売
・キプカスピリット(ヤフオクメルカリ
きつねの雑貨屋さん

▼現地販売店
(群馬県側)
・浅間火山博物館
・セーブオン北軽井沢店
・北軽井沢観光協会
・嬬恋郷土資料館
・キャンプ場スウィートグラス(北軽井沢)
・ルオムの森(北軽井沢)
・浅間牧場スウィートグラスバスケット
(長野県側)
・浅間縄文ミュージアム(御代田)
・高峰高原ビジターセンター
・コッペリー(小諸)
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鬼押出し横断コース調査による地質図修正

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2010年10月3日修正、2014年6月17日製図
・鬼押出しスキー場跡地の上にC火砕流Cigを広く図示した。
・鬼押出し溶岩の上に載る吾妻火砕流の面積を大きく広げた。
・鬼押出し横断ルートを図示した。

pdfファイルもあります(13MB)。

スマートフォンで道案内プロジェクト

噴火地図と地質図の違い

5月に印刷した浅間山の5万分の1は、「噴火地図」と銘打った。しかし「地質図とどう違うの?」の問いにうまく答えられなくて、「地質図って、一般読者にわかりにくい専門用語だから」などといってお茶を濁してきた。しかし、その違いがわかった。

地質図は、どこになにが分布するかに細心の注意を払ってつくった地図のことをいう。もともと資源探査のためにつくられたのだから、地層の分布を正確に表現するのが第一目的なのは当然だ。しかし火山の場合は、過去の噴火が読み取れないと意味がない。噴火地図は、噴火の歴史が読めるようにした地図である。

過去の噴火が読み取れるように、地図を着色した。だから、じっさいには露出してないところにも、「あるはずだ。あったはずだ」の論理で着色した。現地を調べて獲得した噴火解釈をそこに表現したから、地層がみえても表現しなかった領域、地層がみえなくても表現した領域がある。

それはデータの捏造ではないかといわれるかもしれないが、そうではない。予言だ。正しい学説にもとづく予言は当たる。じっさい、鬼押出しの西側の前掛山斜面に吾妻火砕流が分布することを北麓地質図初版で予言して、その後確認して、改訂版で地点72として登録した。

過去の噴火を正しく理解して表現した噴火地図は、それらしくみえる。自然は間違いをおかさないからだ。それらしくみえない噴火地図は、過去の噴火を正しく理解しそこなっている。ただし、それらしくみえる噴火地図がいつも正しいわけではないことに注意する必要がある。

浅間山の噴火地図 販売開始



浅間山の噴火地図 1:50,000
拡大A2サイズ。両面カラー。2010年5月10日発売。500円
ネット注文は、ヤフオクまたはきつねの雑貨屋さんへ。

店頭販売は下記で取り扱っています。
▼小諸
・高峰高原ビジターセンター
・火山館
▼御代田
・浅間縄文ミュージアム
▼嬬恋
・嬬恋郷土資料館
▼長野原
・浅間火山博物館
▼前橋
・煥乎堂
・紀伊國屋書店前橋店

浅間山地質図の解説書

浅間山地質図の解説書にあたる文章を書きました。21ページのpdfファイルです。
浅間山の風景に書き込まれた歴史を読み解く
このブログに書きためたエントリをまとめたものです。

予告:浅間山の噴火地図 1:50,000

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「浅間山の噴火地図 1:50,000」を4月下旬に発売します。500円です。上の図は、裏面の下半分に大きく掲げる鳥瞰図です。

2007年7月に発行した「浅間火山北麓の2万5000分の1地質図」の改訂版を同時に発売します。面積を1/6増やしましたが価格は500円に据え置きます。予約注文は、NPO法人あさま北軽スタイルまたは本の六四館へ。

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Googleマップでつくった浅間山リスクマップ

Googleマップで"asama risk map"を検索すると、私がつくった地図がたくさんヒットします。マイマップに保存すれば複数の地図を重ねて表示することができます。たとえば、こんなふうに表現することができます。細部を拡大してご覧になれます。じゃまなレイヤーは削除して関心のある部分だけを取り出して詳しくご覧になれます。

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新しい地層に覆われた部分も表示しているところが、地質図と違います。古い時代の大きな噴火がつくった地層は火山から遠く隔たったところに露出しています。火山の近くでは新しい小さな噴火の堆積物で隠されてしまっていますが、古い大きな噴火の噴出物がそこをどの経路で通過したかを想像するとき、いままで誰も見なかった景色を見ます。

噴火ごとに個別表示したマップも掲げます。

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1783年の噴火         1108年の噴火          等厚線は50センチ

hirahara.jpg tsukabara.jpg
1万5800年前の噴火      2万4300年前の山体崩壊  等厚線は100センチ


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浅間山の立体模型と登山用地質図

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浅間山の立体模型(60センチ、群馬大学と数理設計研究所の共同作成)を、浅間中腹の火山館に8月9日から展示します。火山館は、登山口と浅間山頂のほぼ中間に位置する休憩施設です。登山者のほとんどがここでひと息つく場所です。そこで立体模型をみて、いままで歩いてきた道とこれから歩く道をよく確認ください。森の中を歩くのも楽しいですが、鳥になった気分で山全体を俯瞰するのも楽しいものです。


浅間火山の山頂地質マップ (NECO NO MORI workshop作成) も同時に展示します。展示はA1サイズですが、持ち帰り用にA4サイズも用意しました。山道を歩きながら使ってください。

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浅間北麓地質図の掲示用A1サイズファイル公開



7月に発行した『浅間火山北麓の2万5000分の1地質図』はA2サイズでしたが、このたび2倍面積のA1サイズ電子ファイルを公開しました。縮尺は2万5000分の1のままですが、地質図面を北と東に拡大しました。そして右側に凡例を配しました。掲示用に最適です。電子ファイルをダウンロードしたのち印刷してご利用ください。A1サイズの出版予定はありません。

浅間山の地質図ができました

浅間火山北麓の2万5000分の1地質図
発売中。1部500円。

浅間火山北麓の電子地質図
・地質単位ごとに、表示/非表示が選べます。
・4段階縮尺です。
・地図画面をドラッグできます。
・「浅間山の噴火史」に大量の写真と文章が入っています。
・2万5000分の1地質図を自分で印刷できます。
・見学ガイド(子ども用、教師用)をダウンロードできます。
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