風景に書き込まれた歴史を読み解く

The Story Behind the Scenery

雲仙火砕流災害から15年(その2)

理系白書で有名な毎日新聞の元村有希子記者が、ご自身のブログに「雲仙15年」を書いています。彼女が科学ジャーナリスト大賞を受賞したという一週間ほど前のニュースをきっかけに、彼女のブログの存在を知りました。それ以来、読んでいます。(それ以前のブログ記事は読んでません)

元村記者は、火砕流災害の1ヵ月後に島原で取材した経験をお持ちだそうです。災害報道の教訓は、「阪神大震災、JCOの臨界事故、有珠山の噴火など、その後の災害取材に引き継がれています」と彼女はいいます。しかし、他の二つは知らないけど、有珠山の噴火のときはどうだったかな。私は疑問です。同じ2000年の三宅島のときは、おおいに疑問でした。つまり、マスメディア全体としては、まだあまり変わっていないと思います。教訓はたいして引き継がれていない。

雲仙でみずからをよく反省したのは、毎日新聞とそれから地元のテレビ長崎(FNN)でした。どちらも1年後などの節目に検証記事や検証番組を企画しました。複数の職員を失った点が共通です。

雲仙でのマスコミ取材の問題点は、江川紹子がオウム追求で有名になる前に書いた『大火砕流に消ゆ―雲仙普賢岳・報道陣20名の死が遺したもの』を読むと理解が深まります。これは2004年発売の文庫本ですが、元々は1992年に文藝春秋から単行本として出ました。



もうひとつ。鎌田 慧の『大災害! 』もあります。これは1995年4月の本です。古書なら、いま80円から入手できるそうです。法律によって規制された区域内での取材について、みずからの経験をもとに、論じています。

安易に反省を述べたり、反省を求めたりするだけでなく、江川と鎌田の本をよく読んで、この問題の根の深さをまず知るべきです。そして、どうしたらよいかを社会として選択していくプロセスを経ることが必須だと思います。

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