風景に書き込まれた歴史を読み解く

The Story Behind the Scenery

前橋市内を流れる利根川の崖観察

前橋市内を流れる利根川の西岸に地層を露出する崖がいくつかあります。きょうは、中央大橋から上毛大橋までの区間のサイクリングロード沿いを観察しました。まだ新緑が始まったばかりですから、観察可能です。来月になると葉に覆われてみにくくなるでしょう。



板鼻黄色軽石(YP)の上にカラフル火山灰がのっています。その上に平原火砕流堆積物から発生したラハールの堆積物がのっているようです。利根川でこの時期のラハール堆積物をみたのは初めてです。

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大渡自動車教習所脇の川原に赤岩がまだありました。この赤岩は1996年に群馬大学生が発見して記録しました。赤岩は、塚原土石なだれの中にみられる特徴的な岩石です。黒斑山(古い浅間山)の心棒をつくっていた岩石です。

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クロボクの上にのる白い地層は、牛池川ラハールと呼ばれます。9660年前に榛名東麓に発生しました。YPの下に塚原土石なだれの堆積物が見えています。

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これは5世紀末に伊香保で起こった渋川噴火の堆積物だと思われます。いわゆるFA噴火です。基底に小豆色火山灰があり、その上にピンク~青色の火山灰が層をなして積もっています。その中には葉の化石が含まれます。オレンジ色の火山灰の上にはデイサイトの砂礫が重なります。これはラハールによる堆積物でしょう。この地点まで熱雲が達したかどうか、精査する必要があります。

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上毛大橋は東に大きく傾いて利根川の上に架かっています。西側が東側より30メートルも高い。10メートル分は2万4300年前の塚原土石なだれ堆積物が東側では浸食されて失われたのに、西側では堆積当時のまま存在するからですが、残り20メートル分は2万0000年前に陣場土石なだれ堆積物がその上にのったからです。他の橋と上毛大橋東詰は利根川に架かっているが、上毛大橋西詰は榛名山に架かっていると言ってもよいでしょう。

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