風景に書き込まれた歴史を読み解く

The Story Behind the Scenery

火山防災の基礎データとしての地質図

かつての地質図は、「どこにどんな地層が分布しているか」を示しただけの図でした。資源の経済価値に注目するだけなら、それで十分だったでしょう。

その後、過去の火山噴火がそこから読み取れることを目指した地質図がかかれるようになりました。私もそのような地質図をいくつかかきました。

いまはそれだけでは満足できません。地質図は、火山防災の基礎データとして使用できる地図がほしいという社会的要請に応える必要があります。

火山防災のための地図は、これまでハザードマップと呼ばれて、地質図とは別のものだと認識されていました。しかしここではその認識方法をとらず、古くからある地質図そのものを防災マップに使用することを目指します。地質図には、過去の事実に基づいているという強みがあります。説得力があります。過去の災害をみて、これから起こる未来の災害を防止しようとする試みは、まさに地質学の得意分野です。

具体的には、次のゾーニングを明らかにします。
・200年前の吾妻火砕流におおわれた土地
・900年前の追分火砕流におおわれた土地
・1万5900年前の平原火砕流におおわれた土地
・2万4300年前の塚原土石なだれにおおわれた土地

このほかに、200年前に発生した鎌原土石なだれの被災地を別扱いとします。距離によっていくつかに細分してゾーンに分けます。

火山災害に襲われた土地を、単に危険だと認識するだけでなく、発生頻度のデータを与えて、リスクが定量的に評価できるようにします。これからの火山防災を考えるとき、リスクでゾーニングすることが必須です。

この地質図をみれば、住民のひとり一人が、自分の生活圏がどのゾーンに属しているかをはっきりと認識することができます。ゾーンは行政による防災対応の基本単位となります。

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