風景に書き込まれた歴史を読み解く

The Story Behind the Scenery

熊川の崖を調査しました

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2万4300年前から現在に至る浅間山の噴火の歴史を記録する崖の全景。ひとが見なかった過去は地層にのみ記録される。

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平安時代1108年に噴火したBスコリアの最上部がたいへんよく残っている(左)。貴重な崖だ。8月29日に噴出したBスコリア下部の上に追分火砕流から舞い上がったピンク火山灰が重なっている(右)。その上の黄土色火山灰の上部が浸食されている。ここに4週間の時間間隙がある。

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嬬恋軽石(YPk)と板鼻黄色軽石(YP)の間にはカラフル火山灰が挟まれている。噴火がなかったときを示すロームは挟まれていない。したがってYPとYPkは同じ噴火で噴出した。ただしカラフル火山灰の分布が丸いから、時間差は数年から数十年あったと思われる。東西南北の風が吹いた。

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嬬恋軽石(左)と板鼻黄色軽石(右)の接写。板鼻黄色軽石の下には、むらさき粘土を挟んで白糸軽石がある。しかし再堆積が著しくて、噴火情報のあらかたを失っている。時代が氷期だったことも関係するだろう。白糸軽石は結晶をほとんど含まず細かく発泡しているので、他の軽石から容易に区別することができる。

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塚原土石なだれの上に、ロームを挟まずに、板鼻褐色BP2軽石が直接重なる。黒斑山が崩壊したあとすぐ、プリニー式噴煙柱が立ち上がって噴火が始まった。セントへレンズ火山の1980年5月18日と同じことが、もっと大規模に浅間山で2万4300年前に起きた。


540 熊川B(2010.5.15)

クロボク
90cm BUスコリア(MP18、ML5)
7 火山灰(追分、上部不整合)
30 BLスコリア
クロボク
35 E軽石
100 クロボク(間に薄い軽石層を1枚挟む)
ローム
300 カラフル火山灰上部
10 嬬恋軽石YP(MP6)
200 カラフル火山灰下部
10 板鼻黄色軽石YP(MP15)
10 むらさき粘土
250 白糸軽石(無斑晶質、再堆積いちじるしい)
10 ローム
100 BP2軽石
塚原土石なだれ

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