風景に書き込まれた歴史を読み解く

The Story Behind the Scenery

紅葉の十和田湖

DJI_0164.jpg
瞰湖台の脇に露出するのは南部軽石。中湖中心から9500年前に発生したプリニー式噴火の堆積物だ。そのとき中湖はまだなかった。円錐形の五色岩火山だった。東南東に細く伸びる分布軸の真下に当たるから厚さ40メートルもある。

DJI_0145.jpg
五色岩とその上に乗る6300年前の中掫軽石。中掫軽石の分布は丸い。中湖の四周で地表に降り積もっているが、御倉山の上だけはない。御倉山は平安時代915年の噴火でできた新しい溶岩ドームだからだ。

DJI_0105.jpg
中の湖に突き出す烏帽子岩ダイク。ダイクは地下のマグマの通り道だ。地下のマグマは地面を割り行って横に進む。烏帽子岩は、中湖の中心から放射状に外にマグマが進んでつくったダイクだ。中掫噴火の最後の段階で、外湖の水が五色岩火山の火口の中に流れ込んで激しい水蒸気マグマ爆発が起こって火口が拡大したときに堅牢な岩盤だったから浸食されずに残った。遠景は御倉山溶岩ドーム。







これ以下は地上写真。


瞰湖台から踏み分け道の急坂を南部軽石の上まで登るとこう見える。

P1030063.jpg 
瞰湖台から見下ろした中湖火口の定番写真。2014年6月撮影

P1030078.jpg P1030071.jpg
遊覧船からの写真。2014年6月撮影。

P1040974.jpg
奥入瀬渓流が豊富な水量で安定した流れなのは、十和田湖の広い水面が標高400mにあることに加えて、奥入瀬川が八甲田火砕流の溶結した堆積物を切り込んで底面に達して両側に高い崖をつくっているからだ。火砕流の下に湖成粘土層が露出している。

P1040964.jpg
奥入瀬渓谷に露出する八甲田山からの火砕流。横縞が顕著だが、これはフローユニットではなく、柱状節理の冷却構造だと思う。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://pringles.blog23.fc2.com/tb.php/376-585235a3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad