風景に書き込まれた歴史を読み解く

The Story Behind the Scenery

富士山の雪代


須走にある富士山グランドキャニオンの解釈は2通りある。富士火山地質図(第2版、2016)は「ほぼ連続的に重なる降下スコリア堆積物からなる」と書くが、小山真人(岩波新書、2013)は「噴火で降り積もったスコリアもあるが、大部分は泥流や雪代で運ばれたスコリアや砂と考えられる」としている。私は後者だと思う。

この泥流はスラッシュなだれとも呼ばれる。地元では雪代(ゆきしろ)と呼ばれている。斜面に積もった雪が大雨や暖気によって融けて、大量のスコリアとともに斜面を一気に下る現象である。北麓の富士吉田市は雪代がつくった広い緩斜面の上に成立している。

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斜交層理が2ヵ所で観察できる。上から降り積もったのではなく、流れが残した堆積物であることがわかる。

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富士山に設置された2台の地震計がかいた波形。2016年12月22日23時。暖気と大雨によってスラッシュなだれが発生したと考えられる。

・ツイートまとめ「富士山スラッシュなだれ(雪代)の予知と観測 2016年12月22日

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